市政だよりでも紹介された 第5回大洞陶房 "チャリティー窯開き"
有光さんの作品は、盛り付けられた料理が美味しそうに微笑んでいるような印象をもたらす器です。陶房を構えて26年、北九州の門司から全国へと発信していらっしゃる全国的に有名な陶芸家です。
フィリピンとの関りは、大学で学んだ化学の知識を請われ技術指導員として陶技指導に当たった時から。そこで破格の待遇を頂き、それが大洞陶房の礎となった。その時の恩返しがしたいと考えられ、始めたチャリティーも今年で5回目。フィリピンの奥地に自ら赴き農作物の種や農耕用の牛を贈り、井戸作り、学校建設と着実に現地の生活向上に尽力されています。今年のチャリティーの収益は、字が読めない、部族語しか話せない、学校まで3時間の距離に住む子供達の識字教育支援として寄宿舎の建設を計画されています。
今回、私は「このような活動を『売名行為』だと批判される事もあると思いますが?」と、あえて意地悪な質問をしてみました。「最初の頃はそんな批判が気になることもありましたが、少しずつ村の環境が整備されてくると、そんな中傷を気にするよりも継続する事のほうが大切だと思うようになりました」と答えられました。その言葉の背景には、フィリピンの奥地で字が読めないために町に出て働く事ができない若者の顔や、言葉が分からないために収穫物を売りに行き収入を得ることができない貧困の現実があります。また、そんな奥地の村にも旧日本兵の痕跡があり、そこで亡くなった日本兵の墓を作り手厚く葬ってくれた優しくて真っ直ぐな目をした人々との交流があるのです。その様子をキラキラとした目で語る有光さんの姿から力強い意思と情熱を強く感じました。
来年春着工予定の寄宿舎建設の予算は30~40万円だそうです。いみじくも大洞陶房チャリティー窯開き最終日の11月24日、某テレビ番組でカンボジアに学校を建てるためのチャリティーオークションの様子が放送され1億7千万円ものお金が集まりました。マスコミの力の絶大さに驚くばかりです。しかし桁違いの大金が投じられる事で目的達成の時間が短縮され、支援地域が拡大する。これは一歩誤れば地域支援が地域開発という名の自然破壊に進むのではないかと憂慮してしまいました。現地の人の生活リズムに寄り添った支援が大切なのではないかと思いました。
チャリティー開催中のこの日は、普段なら躊躇してしまう有光さんの器がリーズナブルなお値段になっていました。早速私も一点買わせていただきました。"お家御飯"(おうちごはん)が楽しくなる器が又ひとつ我が家に加わりました。ささやかな主婦の幸せです。
写真提供: 有光武元氏
撮影・報告: 市民特派員 上津役幸恵
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